ベトナムは、ブラジルに次ぐ世界第2位のコーヒー豆(ロブスタ種)輸出国です。
2023年には、約162万トンものコーヒー豆をドイツやフランス、スペインなど、主に欧州へ輸出しています。
2025年上半期におけるコーヒー輸出額は55億ドル(およそ7,947億5,000万円)に達しており、前年の同期比で倍増しています。
日本でもベトナム産のコーヒー豆が、缶コーヒーやペットボトルコーヒー等に使われていることをご存知でしょうか?
中部高原地方の「バオロク(thành phố Bảo Lộc)」に自生しているコーヒーの木この記事では、ベトナムのコーヒー豆生産事情についてご紹介します。
ベトナムがコーヒー豆の栽培を始めた背景
コーヒーがベトナムにやって来たのは1800年代です。
フランス人のキリスト教宣教師が、ベトナム・ラムドン省の山々にコーヒーを持ち込みました。(諸説あり。)
1862年、ベトナム南部の一部がフランスの植民地になると、フランスがコーヒー豆の栽培を開始。
フランス向けのコーヒー豆(アラビカ種)の生産が始まりました。
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ベトナム中部高原地帯がコーヒーの栽培に適した地域
一般的に、北緯25度・南緯25度の間の地域が「コーヒーベルト」と呼ばれています。
ベトナム中部の高原および高山地帯にかかっており主に「バンメトート」や「ダラット」で栽培しています。
| 地域 | 品種 |
| バンメトート | ロブスタ種の豆生産が盛ん |
| ダラット | アラビカ種(カティモール)の豆生産が盛ん |
中部高原の特徴である火山性土壌や冷たい霧など、コーヒー栽培に理想的な条件が整っていました。
中でも、バンメトートでのコーヒー豆の生産量は国内生産のおよそ4割を占めると言われています。
栽培しているコーヒーの種類
コーヒー豆には、「アラビカ種(ほとんどカティモール)」と「ロブスタ種」がありますが、ベトナムでは「ロブスタ種」の生産が活発です。
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