ベトナム国内の『化粧品市場』は、中流階級(*)の拡大を背景に急速な成長を遂げています。なかでも「メイクアップ」は「スキンケア」に次ぐ重要カテゴリーだと位置付けられています。
(*): 1日の可処分所得が11USD以上。1日あたり11〜110USDの支出がある世帯。
アイテムで言えば、リップ(口紅・ティント)やベースメイク(ファンデ・BB/CC・クッション)、アイメイク(マスカラ、アイブロウ、アイシャドウ)、これらに関連するメイクツールの購買が特に盛んです。
最近は、良くも悪くもベトナム化粧品市場に関する記事を目にすることが多くなりましたし「Gemini」や「chatgpt」へ投げかけても同様に回答が得られます。
ホーチミン市で生活している私も、スーパーやビューティーショップに足を運ぶと化粧品の棚が日に日にアップデートされているなと感じます。
Beauty Box|ローカルのコスメショップチェーン(2018年設立)化粧品市場規模が爆発的に拡大することは良しとして。
果たして購買力が急速するスピード感に、利用者のメイクに対する正しい知識やノウハウ(一般人が自分自身でメイクできるレベル)の習熟度が釣り合っているでしょうか?
いくら使いやすく便利で且つ肌にも優しい良品を購入したとしても、正しい使い方、メイクの方法を知らなければ冠履転倒なのでは?
韓国ブランドが市場シェアの大きな割合を占めている。私がこう感じてしまうひとつの要因として、「ベトナム人女性は、日本人のように自分でメイクする人が少ない。」ことが挙げられます。
もちろん、出勤前にUVケアを兼ねて最低限のメイクをサクッと行う女性は大勢います。
ベトナム人女性が全くできないと言っているわけでは決してありません。
ただ、どうしても日本人の感覚が抜けない私の目には、「可愛いは作れる」を体現してる分母が少なく感じてしまうのです。(アンタナニイッテンダサッキカラ)
(いや、本当は、ただの私の誤認でベトナム人のメイクと日本人のメイクの概念が根本的に違うだけかも..?)
そのため、特別なここぞって日には、メイクアップアーティストを手配してメイクしてもらいます。
これは10代、20代の若年層だけでなく、30代後半から50代前半ミドルエイジにあたる女性も利用する方が少なくないようです。
理由(なぜ)自身でメイクしないの?
- 自力でメイク(上手く)できない。
- 自分でするより(さらに)綺麗になれる。
- 自分でするより(はるかに)時短できる。
- 料金が安い。
- アーティストが家までやって来てメイクしてくれる。
理由は多種多様でしょうが、国民性も大いにありそうだと思うのは私だけでしょうか(私がNo.1、私がプリンセス精神)。
だから、メイクアップアーティストを家へ呼んでメイクしてもらう。
基本、フリーランスで活動しているメイクアップアーティストを手配します。
2025年3月に開催された「第10回ジャパンベトナムフェスティバル」にコスプレで参加するために、会場近場のカフェでメイクアップしてもらっている最中ちなみにうちのパートナーは、「できるんやで、できるんやけれども。自分でやったら3時間掛かるけど、400K支払えば1時間で完璧なメイクアップできるんやで!浮いた2時間分を別のことに充てられるんやで!」とのこと。
予約が取れない時のために、2名のメイクアップアーティストを状況に合わせて使い分けておられます。
フリーのメイクアップアーティストの技術力は?
その2ベトナム人が普段自身でするメイクと、メイクアップアーティストへ依頼した時のメイクの違いは一目瞭然です。
すみません。言わずもがな私自身がメイクしないので、正直どこがどう違うとか、技術的なことはわかりません。
そもそも、日本人に合うメイクとベトナム人に合うメイクが異なるそう。
どんなシチュエーションでメイクアップアーティスト利用する?
プライベート
- 大切なイベントに参加するとき(結婚式やフェスなど)
- パートナーとの記念日で出かけるとき
- 友人と遊ぶとき
- デートへ出かけるとき
仕事
- 人前でスピーチ・プレゼンするとき
- お客様との大切な会議があるとき
- イベントに参加するとき
「プライベート」、「仕事」とあえてシチュエーションを分けて書き出しましたが、まぁ、一言でいうと、写真をたくさん撮る日に尽きます。
フリーのメイクアップアーティストの料金相場|時給制? or スポット(単発)制
| スポット制 | 400,000〜450,000 VND (約2,280〜2,570円) |
| 交通費 | 不要 |
*上記価格あくまで一例。
20代中盤の女性が、フリーランスのメイクアップアーティスト(27歳/職歴3年)に依頼した時の価格です。(執筆時点)
とは言え、メイクを学ぶ姿勢が高いことも事実。
その3ここまで読み進めていただいた読者のあなたには、私の文面から多少なりとも「いや、にしても自分でメイクできるに越したことないだろ感」が滲み出てしまっているとお気付きだと思います。(ベトナム人女性の皆様ほんとすみません)
ですが、メイクスタジオで開催されるメイクアップ講座へ参加してみたり、或いは家まで来てもらって、メイクアップアーティストにアドバイスを受けて、自分の肌に合う化粧品を選んで化粧を学ぼうとする(数回に分けて)姿勢があったりと美の追求には貪欲です。
メイクアップだけに限らないのですが、ベトナムのバリキャリ勢は、勤務後の資格勉強やスキルアップ、ヘルスケアへの投資など、自己を高めるモチベーションが高く、見倣うべき素敵な点として私も毎々触発されています。
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化粧品を販売する弊社としても、引き続きベトナムの化粧品市場が拡大していくなかで、販促と抱き合わせて、正しい使い方やコツ、肌質や悩みに合ったアイテムをお客様へ届けられるような施作をとれるよう丁寧に活動したいものです。
お客様がHAPPY & REPEAT。
メーカーさんもHAPPY。
商社さんもHAPPY。
ウチもHAPPY。
がいちばん。

