販売店

商才ってなんだろう|ベトナム人との利益の上げ方、ひいてはお客様に対する向き合い方の違いから生じる事業課題にどう向き合っていくべきだろう。

トナム人との利益の上げ方、ひいてはお客様に対する付き合い方の違いから生じる事業課題にどう向き合っていくべきか考えてみた。

「なんでそうなるん?」

「どんな意図、いや衝動に突き動かされて発言・行動しているのだろう。」

と、このあたりの階層で思考している時の私は、あまり健全な心理状態とは言えないですが。そもそも、他人様のこころの中までわかりたくもないし、わからないのだが。

 

大層なタイトルをつけましたが、内実、不安定な心理状態を解消するためのただの内省でして。

事業の方向性をなんとか調整するべく、弊社、販売店事業に携わるスタッフの発言・行動を理解しようと、弊社・仕入れ先・お客様・そして当のスタッフと、それぞれの立場で行動原理を探ってみましたが、凡人の私にはやはり、彼らの行動・発言の意図や根拠が見えてきません。(正論<感情論は万国共通の原理)

*あくまで、私の周囲の方々の様相です。悪しからず。

 

さて、まずは、ベトナム人スタッフの利益の上げ方を理解するべく、商品の在庫管理(仕入れから販売まで)を例に挙げてみます。

仕入れ

仕入れ先の日系商社へオーダーリストを提出する前に、「自社チャネル用」と「卸販売用」で注文商品内容を細分化し、利益の回収時期を想定しています。

[事前シミュレーション]

販路 カテゴリー 割合 キャッシュフロー想定
自社チャネル用 実店舗販売 10% 6ヶ月ほど
オンライン販売 35% 2〜4ヶ月
卸販売用 日系小売店様 25% 3ヶ月ほど
ローカル小売店様 30% 1〜3ヶ月

販売

にも関わらず、ひとたび弊社倉庫へ在庫が運び込まれ視覚的に認識した途端、事態は一変。

「在庫を抱えているこの状況は悪だ。全力で在庫を捌け。」と、事前のシミュレーションなどまるで無かったかの如く、脳内アラートが出るようです。

販売店(弊社)の在庫保管動きの多い商品は店舗2階のオフィスにてストック

結果、該当商品の供給をお約束していた小売店様へ欠品のご連絡をすることになり、2ヶ月ものあいだ、販売機会を奪ってしまいました。

弊社が商品を仕入れる前から購入をお約束いただいていたにも関わらずです。

この小売店様に販売するために、社内の反対をなんとか乗り切り、自ら化粧品開示手続きを行い、仕入れ〜販売まで持ってきたんだけどな。売れるってわかった途端これか。反対してたよな。…まぁ、やる気になってくれたならいいか。

*補足:

該当小売店様からのオーダーは1回/週ペース。在庫は、余裕を持っておよそ3ヶ月分の数量を抱えています。弊社は、毎月定期的に仕入れを行えるフェーズでは無いので、愚直にキャッシュフロー回していくほかありません。

現に在庫を抱いますが、週1でいただくオーダー数量から、おおよその必要在庫数を概算できるため、滞留在庫になる可能性は低く、安全在庫として捉えています。(どうやら私だけっぽい)

ローカル店等、他社からの引き合いが強いのであれば、次回仕入れで他社分の要望数量を反映することで、既存在庫をいますぐ必要なお客様へ一定数流用することもできます。

他社からデポジットをいただけるのであれば、より次回分の仕入れが容易にもなります。

先述しましたが、定期的な仕入れが難しい現状が故の余裕をもった在庫なのですが、これが見事に社内でコンフリクトしています。

他社用在庫を捌いてでも「私が販売した!」という自尊心を満たしたいのかも?(偏見すみません。)

え、『御託はいいから、自分で責任持ってオーダー作って社内で通しなよ、君』って?

できてたらこんな内省してねーよ。

 

では、ベトナム人スタッフ達の捉え方、お客様に対する付き合い方を見てみます。

在庫数の動きだけに着目すると、両社へたとえ同じ数量を販売したとしても、見栄え・費用・利益が異なります。

お客様 販売数 配達回数(費用) 在庫数推移 利益 継続性
ローカル小売店様 100個 1回 1度の取引で100→0
日系小売店様 100個 毎週発生 毎週目減りしていく

「自社利益を獲得・死守するためなら、お約束していたお客様への供給が欠品になったとしてもNo Problem」、「お前(私)はどの会社に所属しているんだ!」と、弊社のスタッフは100%利益を最大化できる一期一会の取引を選択します。

ひとえに、事業の基本構造や継続性のあるお取引を行う意義をきちんと社内で理解してもらう努力が足りない私に落ち度がありますが、このスタンスにはさすがに頭を抱えます。(いや、抱えている場合じゃないだろ!お客様へ何ができるか考えろ!)

かくゆう流れで、仕入れ時に「卸販売_日系小売店様用」で確保した在庫が、事前連絡なく捌かれます。

毎日在庫チェックしていなかった私に責任がありますが、せめて連絡してくれな。

1回目は、仕方がないけど2度、3度続くとさすがに無理やで。

悲しいかな、ベトナム人スタッフの一連の選択・行動に一理あるのも事実です。

記載したところで外国人(私自身も)には理解できかねる..お国柄の…ので詳細は省きますが、ここベトナムでは、事業をしているだけであらゆる方面からの想定外の牽制やペナルティを頂戴する可能性があるためと言えば良いでしょうか。(ライセンス取得済み?全書類作成・保管済み?それがどうしたってね。)歯切れ悪くてすみません。

つらつら綴っておりますが、仕入れ先の日系企業様や販売先の小売店企業様からすると、「ふざけるな」って話ですよね。

[事前シミュレーション]

販路 カテゴリー 割合 キャッシュフロー想定
自社チャネル用 実店舗販売 10% 6ヶ月ほど
オンライン販売 35% 2〜4ヶ月
卸販売用 日系小売店様 25% 3ヶ月ほど
ローカル小売店様 30% 1〜3ヶ月

[実際の動き]

販路 カテゴリー 割合 キャッシュフロー想定
自社チャネル用 実店舗販売 10% 6ヶ月ほど
オンライン販売 35% 2〜4ヶ月
卸販売用 日系小売店様 10% 2ヶ月間の欠品
ローカル小売店様 45% 1ヶ月

所感は、日本から仕入れた目新しい商品がベトナム市場のニーズにマッチし、認知・需要が高まることはとても嬉しいことです。

もちろん、販売好機を逃したくない点については同意ですが、考えなしに約束を破ってまで衝動的に既存在庫の消化に走る行動には、疑問が残ります。(いや、阻止しろよ。)

当事業フェーズの観点から、キャッシュフローの良し悪しが生命線であることは紛れもない事実ですが、少なくとも、想定以上の需要があったタイミングで次便の仕入れ計画に取り掛かり、どうにかこうにか商品在庫管理を行わなければ、卸業者としての経験値・実績・信頼が貯まらんだろと..。(私の考えが甘すぎるのか..。)

仮に、次便の仕入れ時期がすでに確定しており、欠品の恐れが無いと判断できる段階で、既存在庫を捌くなら話は別ですが。

ましてや、お客様から見れば卸先の欠品が続くと、先方店舗での販売機会が失われ続け、弊社ではなく他社からの仕入れを検討するのは言わずもがなです。

ーーー

幾度となくスタッフと話し合ってきましたが、平行線どころか離れていってないか?最近。

これはある種、その人の、この組織の生き方・スタイルとも言えるのかなと。

人様の生き方に、とやかく言えることなんてないですよね。

 

「話せば分かる」じゃないのよ人間は。

「離せば分かる」なんだよね。本当に。

 

不意に誰かの名言がよぎる今日この頃。

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