生まれて初めてカカオを目にしました。
しかもベトナムで。
思い掛けず、ベトナムで自生するカカオを目撃!

筆者がベンチェ省(*1)へ訪れた際に、自生したカカオを目にしました。
(*1)ベンチェ: ホーチミン市から100kmほど南下した地域。
カカオって、ガーナとかブラジルが生産地だと先入観を持っていたので、まさかベトナムの田舎で目にするとは思ってもいませんでした。

バイクドライブしている最中に、不意にカカオと遭遇。
注意してみると、周囲に当たり前のように生育してました。
ベトナムもカカオ豆の生産国って知ってましたか?

ベトナムも歴としたカカオ生産国です。生産量は約2000t/年(*2)。
(*2)出典: 国際ココア機関 カカオ統計2020/21第2刊
世界全体の生産量はおよそ500万t/年。
他国と比べ栽培する体制基盤が劣るので、まだまだ生産量は少ないものの、2013年10月にはカカオ・オブ・エクセレンスを受賞。(要するに世界水準の品評会でも認められる品質)
2000年代以降、世界各国の大手チョコレートメーカーや商社が農機具の寄贈したり、拠点を設けて栽培・発酵の技術指導を行なったり、共同研究を行うなど手厚い投資を行っています。

ベトナム産「MAROUの高級チョレート」も、フランスのショコラティエがMADE IN VIETNAMのカカオから作っています。

ベトナムがカカオ豆の生産国になった背景

フランス統治時代の野望|大規模なカカオ農園を確立し儲けたかった。
1883年から1945年のフランスによる統治時代に、同国から持ち込まれたことでベトナムでカカオ栽培が始まったと言われています。
- 当時カカオは高価な品物だったこと。
- 土壌に栽培適性があること。
- 台風の影響を比較的受けにくいこと。
上記、好条件を満たしており、大規模なカカオ農園を確立することで、インドシナでの新たな産業を築こうとしました。
ですが、当時の実情は想定以下の品質のものしかできず、2000年代までカカオ農園はそのまま置き去りにされていたそうです。
元来あった地の利|最適な気候と肥沃な土壌に恵まれており栽培適正があった

カカオの樹は高温多湿の熱帯でしか生育しません。
栽培に適した北緯南緯20度以内に位置する高銀多湿地域を「カカオベルト」と呼びます。
ベトナムでは、南部メコンデルタ地帯と南東ハイランド地帯で栽培に取り組んできました。
- 気温は最低でも18℃、最高35℃、平均25℃
- 湿度は70~80%以上
- 年間降水量は1,500~2,000mm
- 海抜は最大800メートルまで
フランスによる統治時代には頓挫したカカオ生産ですが、
- 1980年代のソ連による短期的支援
- 2000年代の米国によるSUCCESS Alliance..など
いくつかの投資を経て、2007年にベトナム農業農村開発省(MARD)が、カカオ生産を後押しする長期的プログラムを発表したことが後押しとなり、以降各国の大手チョコレートメーカーや商社が拠点を設けて栽培・発酵に関する手厚い投資を行っています。
参考記事: 2015年までのカカオ開発計画が承認
もっとも、元来先述した地の利に恵まれていたことが絶対条件で、ようやくベトナムでのカカオ栽培の基盤が整いつつあると捉えるのがベターでしょう。
昨今、カカオ豆の世界的な供給不足が深刻化していることから、ベトナムで収穫できるカカオ豆への国際的評価が向上していけば、国内でより注力される産業になり得るかもしれませんね。
余談: カカオ豆の生産量ランキングTOP10
- コートジボワール|2,377,442トン
- ガーナ
- インドネシア
- エクアドル
- ブラジル
- カメルーン
- ナイジェリア
- ペルー
- ドミニカ共和国
- コロンビア
*生産量は2023年のデータ。
