ベトナムの化粧品市場における流通ルートを洗い出してみる。
ベトナム化粧品市場は拡大を続けていますが、成功の鍵は「どのルートで消費者に届けるか」の選択にあると言えます。
当記事では、現地で実務に携わる立場から、ベトナムの化粧品市場における一般的な流通ルート(=参入方法)を可視化することで、ビジネスモデルを俯瞰します。
「収益規模」や「取り扱い商品」、「企業内の海外進出方針」によって、ベストな参入方法はスイッチしますが、ベトナム現地の正規代理店の立場としての見解も踏まえてお伝えできればと思います。
尖った視点や目新しい見解があるわけでもない、所謂ただただ眠くなる記事です。私個人的には、内省することで多少は血肉になればと備忘録としての側面も強いですが、現地の実態を図解を用いて整理しました。
- 昨今のベトナム化粧品市場は、地場企業ではなく、外国製造業者の販売シェアが大きい。
- 外国(日系)製造業者の市場参入方法は、「ベトナム国内での製造販売」と「輸出販売(*1)」の2通りが主。
- 輸出販売(*1)は「地場企業とも代理店契約を結ぶ業者」と「子会社(販売会社)を設立する業者」の2通りの方法が一般的。
- また、昨今は、上記進出を製造業者でなく日系商社やコンサルティング会社が行うケースも散見。
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それでは、まずは一般的な流通ルート(概要図)をご覧ください。
1.一般的な流通ルート|小売(店舗)への流通
日本とベトナムの流通ルート概要図大まかに色分けしてみます。↓
進出方法毎に大まかにカラーリングした概要図
1-1.現地法人設立 + 直販
緑枠: 「ベトナム国内へ進出し製造販売」を行う日系企業といえば、「ロート・メンソレータム・ベトナム」が思い浮かぶ方が大勢いらっしゃるかと。
ベトナム国内で製造販売を展開|一次・二次卸については便宜上掲載96年にロート製薬(日本)はベトナムに代表事務所を設立後、99年にVSIP工業団地(ビンズオン省)にロート・メンソレータム ベトナム工場が開設・操業開始。ベトナム市場向けに「V.ロート」、「リップアイス」、「ディープヒート」を生産するとともに、日本への輸出も開始。以降、工場・倉庫の拡張やさまざまな新商品の展開、買収を行いながら、ベトナム市場で存在感を放っています。
ロート・メンソレータム・ベトナム 公式Webサイト: https://rohto.com.vn/
街のパパママショップ(*)から大型ショッピングモールまで、あらゆる小売店に商品が展開されています。
*パパママショップ: ベトナムに根付く個人経営の商店のこと
1-2.現地正規代理店と契約または、現地合弁会社設立
ピンク枠: 日系商社やコンサルティング会社が「地場企業と合弁、または現地法人を設立してベトナム国内で営業販売」を行う企業も当然多く存在します。
合弁または、現地法人を設立してベトナム国内で営業販売- ベトナム市場の動向(需要やトレンド)を把握しており、該当商品を展開できる。
- 地場企業との信頼関係を企業間で築けている。
- 日本本社の方針
など、ある一定条件が整う企業にとっては、最適な進出形態と言えるのではないでしょうか。
始動から「①合弁や現地法人を設立し、徹底的に販路開拓・拡大を行う日系商社」もいれば、「②目星をつけた現地法人と代理店契約を結ぶことでベトナム市場への進出準備を行う企業」もありますし、またベトナムで「③販売コンサルティングのみ」をメインで行なっている日系企業も多く存在します。
③の場合、ベトナムへ在住している方もいらっしゃれば、数週間〜3ヶ月の長期出張で日本業務と兼業されている方もいます。
実際に、普段ベトナムで実務に携わる私個人の意見として、②が最も現実的な流通ルートだと思います。
信頼できるベトナムの現地法人と代理店契約を結び、上手く稼働できれば、本社経営陣からの進出決定が下る前からベトナム市場の動向や実務、実績を積むことができます。
2.その他の流通ルート|オンライン販売への流通
流通ルート(オンライン販売込み)最終の顧客接点が「実店舗」でなく、オンライン上になると、①一般的な流通ルートとは異なる流通ルートが台頭します。
個人による並行輸入です。
彼らのおかげで、ベトナム国内で人気のある商品の市場価格が大きく崩れたり(価格統制が困難)、ブランドイメージが毀損することがあります。
極端な事例ですが、日本のドラッグストアで万引きした商品をベトナムへ持ち帰り販売している輩がいるくらいですから..。(参考記事_東京新聞: 大量に盗まれた化粧品は海を渡って本国へ…ドラッグストアを狙ったベトナム人グループによる万引きの実態は)
また別口で、法人による並行輸入が横行していると耳にすることもあります。
デリケートな話なのでここでは省きます。
関連記事: いくらが妥当?|ベトナムで販売する日本化粧品の価格設定について考えてみる。
化粧品開示番号を未取得の企業・個人による並行輸入について
ベトナムで外国商品を流通させる場合、ベトナム国内の販売会は、商品を外国から輸入する前に、あらかじめ商品開示手続きを行う必要があります。
つまり、化粧品開示手続きが完了し、通知番号(số công bố)が発行されない限り、ベトナム企業は、販売・広告活動をするどころか、輸入することすら違法です。
詳細記事: ベトナムで化粧品を流通させるには?|基本規制・申請手続き・リスク・実務フローを現地実務者が徹底解説
ベトナムのオンライン販売について
「TikTok Shop」、「Shopee Live」上でのKOC・KOLによるライブコマースやSNS(特にFacebook)での宣伝広告によって、ベトナムのオンライン販売が急速に普及しています。
とりわけ化粧品は、ベトナムのEC全体で2番目に多く取引されるカテゴリーで、今後もオンラインを通じた化粧品購入は拡大する見通しです。
参考動画(TikTok): LGが製造する高級化粧品ブランドの製造工場への視察動画|by @Hannah Olala
参考動画(TikTok): 2023年7月に東京で開催された、エリクシール(ELIXIR)40周年記念イベントに参加|by @Hannah Olala
※Hannah Olala(Ms. Hannah Nguyen)さん: 元美容業界幹部の経歴を持つ、ベトナムの著名な美容ブロガー・コンテンツクリエイター・起業家。
関連記事: 日系企業と韓国系企業のベトナム化粧品市場における戦略の違いについて考えてみる。
話が少し逸れましたが、最後に弊社の活動領域です。
3.流通ルート内での弊社の活動領域
現地正規代理店をベトナム市場参入への足がけとして活用する方法1-2.で上述したように、ベトナム市場への十分な見識や経験がない場合や、ベトナム市場の可能性を模索したい企業にとって適した進出形態(現地法人との業務提携)と言えるでしょう。
紺色枠: 弊社ハンドリング可 / ピンク枠: 日系商社様ハンドリング事実、日系化粧品を取り扱いたいベトナム国内の地場商社が多数存在します。
流通ルートを把握した上で、ベトナム企業との取引や協業交渉等に臨めるに越したことはないでしょう。
弊社(私が所属している現地法人)は、数年前から日系商社様とご縁があり、ベトナムの化粧品市場での「①既出商品の販売拡大」と「②ベトナム市場では未出の新規商品の提案・販売」を行なっています。
現在は、ベトナム国内での卸販売、自社ECチャネル販売、自社店舗での販売を運営しています。(解決・改善が不可欠な課題が山ほどあり、前途多難ですが..。)
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どこかの気前の良い企業(日越問わず)が、責任を一手に引き受け(いや、私が背負うので)、化粧品に限らず複数の日系製造メーカーや商社を束ねてベトナム市場で勝負に出てくれないですかね。(そもそもそんなに魅力ないか、このマーケットに。)
関連記事: ベトナムの化粧品市場規模について考えてみる。
逆に、どのようなビジネスモデルに書き換えれば、どれくらいの資金を集めれば、どのレベルの人脈があれば、どんなメンタリティーで振る舞えば、結果を残せるのでしょうか。
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まとめ
昨今のベトナムの化粧品市場は、堅実な成長が見込まれており魅力のある市場である反面、複雑な流通構造や並行輸入といった課題も存在します。
自社にとって最適な流通ルートを見極めることが、最短かつ効果的な市場攻略に繋がりるでしょう。
複雑なベトナム市場だからこそ、まずは情報収集が肝心です。
現地のリアルな状況を知りたい方は、お気軽にご相談ください。
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- 市場の現実的な可能性|貴社商品のカテゴリーにおける競合・価格帯・消費者動向の概況
- 最適な流通チャネルの選定|小売、卸、EC、越境ECなど、貴社のリソースに合わせたルート提案
- 許認可・規制の全体像|化粧品等の輸出に必要な書類やプロセスの実務的な整理
- 物流・コストの可視化|輸送費、関税、保管、配送までのフローと想定コストの概算
- リスクの優先順位付け|初取引でハマりやすい罠を回避するための具体的アクション・失敗事例
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