ベトナムから日本への海上貨物輸送日数は?|実務でかかる総日数と遅延リスクを解説
ベトナムから日本へ商品を輸出する際に、多くの企業が利用する輸送方法が、「海上貨物輸送(Ocean freight)」です。
もし、あなたがこれから初めて輸出業務を担当するなら、
- 「ベトナムから日本まで何日かかるのか」
- 「港から港までの海上輸送日数はどれくらいか」
- 「出荷から納品までのスケジュールはどうなるのか」
といった疑問を持っているのではないでしょうか。
実際の国際物流は、単なる「船の航海日数」だけでなく、「通関」や「国内輸送」など複数の工程で成り立つため、全体の工程と実際にかかる総日数を把握しておくことが重要です。
当記事では、「ベトナムから日本への海上輸送の日数」と、「輸送スケジュールの全体像」、そして、「よくある遅延事例」について解説します。
ベトナムから日本までの「海上輸送日数」
出荷準備|貨物の引き取り / 貿易条件: EXWベトナムから日本までの海上輸送は、一般的に約9日〜17日程度かかります。
ただし、ベトナムから日本への海上輸送にかかる海上輸送日数は、「出発港と到着港」、そして「FCL便かLCL便か」、「直行便か経由便か」、「各船舶キャリアの航行スケジュール」によって異なります。
- 出発港
- 到着港
- FCL便かLCL便か
- 直行便か経由便か
- 船会社のスケジュール
下記で、主な「航路」、「条件」、「必要海上輸送日数」、「特徴」を表にまとめています。
カットライ港発 → 横浜港の場合
| 航路 | 条件 | 海上輸送日数 | 特徴 |
| 直行便 | FCL | 7〜10日 | 積み替えがないため、破損リスクや遅延リスクが最も低い。週に数便運行されている。 |
| 直行便 | LCL | 10〜14日 | 混載業者がコンテナを仕立てる。直行便スケジュールに準ずるが、CFSでの荷受・仕分け作業が前後に入る。 |
| 韓国経由便 | FCL | 9〜12日 | 主に釜山(Busan)を経由。運航便数が非常に多く、スケジュールが組みやすい。日本系・韓国系キャリアの強み。 |
| LCL | 11〜15日 | ||
| 香港経由便 | FCL | 10〜13日 | 南シナ海の主要ハブ。接続が非常にスムーズで、直行便に近い日数で着くこともある。 |
| LCL | 12〜16日 | ||
| 台湾経由便 | FCL | 9〜13日 | 高雄(Kaohsiung)や基隆(Keelung)を経由。台湾系キャリア(Evergreen等)の強みがある。 |
| LCL | 11〜15日 | ||
| 中国経由便 | FCL | 10〜14日 | 蛇口(Shekou)や上海(Shanghai)を経由。便数は非常に多いが、中国各港の混雑状況に左右されやすい。 |
| LCL | 12〜17日 |
※1. 弊社で対応しているお客様の事例をもとに作成
※2. 上記の「海上輸送日数」は、港から港までの航海日数(Port to Port)であり、実務上ではさらに日数が必要になります。
弊社がよく利用する船舶キャリア
アジア系キャリア
直行便に加え、運行頻度が高いため、よく利用しています。
- WAN HAI Lines(台湾): ベトナムー日本間航路で、非常に高いシェアと頻度を誇る
- Interasia Lines(IAL): 日本航路に特化したサービスを展開
- Yang Ming(台湾): 台湾経由便の主軸キャリア
- SITC(中国): 小回りの利くサービスで、ベトナム各地から日本各港への直行便が豊富
メガキャリア(グローバル)
- COSCO(中国): 中国・香港経由便において圧倒的なスペースを持つ
貴社にあったより具体的なスケジュールを確認したい方は、お気軽にお問い合わください。
実際の輸出物流で必要な「総日数スケジュール」
出荷準備|貨物の引き取り / 貿易条件: EXW国際物流では、船の海上輸送日数だけでなく、前後に出荷準備や通関などの工程があるため、実際には2〜3週間程度の物流期間が必要になります。
ベトナムから日本への一般的な物流スケジュール事例を紹介します。
| 工程 | 日数目安 |
| 出荷準備・港へ輸送 | 1〜2日 |
| 港への搬入 | 1日 |
| 輸出通関 | 1〜2日 |
| 船積み・出港 | 港出発 |
| 海上輸送 | 9日〜17日 |
| 横浜港到着 | 港到着 |
| 輸入通関 | 1〜2日 |
| 国内配送 | 1〜2日 |
このように、輸出から納品まで約15〜26日を見込むケースが一般的です。
よくある遅延事例|海上輸送の日数が変わる主な要因
①トランシップ(積み替え)
貨物が途中の港で別の船に積み替えられる場合、当然、輸送日数が長くなります。
このような輸送を、「トランシップ(Transshipment)」と呼びます。
②船会社のスケジュール
船会社によって運航スケジュールが異なります。
貴社と取引先が希望するスケジュールに最適なスケジュール・船会社を、フォワーダーが手配します。
③物量|「コンテナ輸送(FCL)」と「混載輸送(LCL)」
コンテナを1本貸し切る「FCL便」に比べ、他社の荷物と相乗りする「LCL便(混載便)」では、荷物の仕分け作業が発生するため、航行日数にプラスして2〜4日程度余計にかかります。
④書類不備による通関のストップ
初めての輸出で最も多いのがこのケースです。
- インボイスやパッキングリストの内容が実物と異なる
- 原産地証明書の不備で免税が受けられず確認に時間がかかる
これらは人為的なミスですが、解決するまで荷物は1歩も動きません。その間、時間と遅延費用がどんどん増えていきます。
事例: 「インボイス書面上」と「現物貨物数」のアンマッチ
ベトナムの工場でパッキング(梱包)時に、その場で急遽、数量を変更したにもかかわらず、書類(Invoice/Packing List等)の修正を忘れてしまうケース。
<トラブル>
書類上は「100カートン」となっているが、税関の検査で現数を確認したところ「105カートン」あった。
<結果>
「申告漏れ」や「密輸」の疑いをかけられ、詳細な全量検査に切り替わる。結果的に、2日のタイムロスが発生し、さらにコンテナの保管料(デマレージ)等の追加費用も数万円単位で積み上がる。
<事前対策>
出荷直前に、必ず「パッキングリスト(最終版)」と「船積書類」の数字が一致しているか、「現場スタッフ」、「事務方」、「フォワーダー担当者」の3者間で指差し確認を行う。
初めての輸出を控えている方や新規貨物の輸出案件に取り組む方は、現地の信頼のおけるフォワーダー(物流業者)に輸出サポートを依頼することをおすすめします。
取引の本質以外の部分で躓くと、時間・お金だけでなく、取引先との関係まで崩れることがあります。
当サイトでは、ベトナム輸出に関する情報発信に加え、輸出物流に関するご相談も受け付けています。
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余談ですが、ベトナムに工場や法人を持つ日系企業の場合、輸出手配や国内輸送等の物流面は、本社が指定する企業のサポートを受けることが多いです。(= ベトナム法人側に決定権がない。)
また、輸入者(取引先)からの指定があるケースも多いので、商談時に確認を取っておくことをおすすめします。
⑤その他要因
また、次のような要因でもスケジュールが変わることがあります。
- 天候(*特に、台風時期)
- 港湾混雑(*特に、正月などの長期休暇前)
- 船の遅延
台風が航路に直撃する場合等は、当たり前のように1週間以上船のスケジュールが遅れることがあります。
天候等、人間にはコントロールできない部分ですが、貴社と取引先間で、できる限り余裕を持った物流スケジュールを組むことが大切です。
まとめ|ベトナムから日本への海上貨物輸送は、約2〜3週間が目安
トラックドライバーが簡易シールをする様子ベトナムから日本への海上便での貨物輸出は、航海日数だけでなく物流全体のスケジュールを考える必要があります。
輸出スケジュールを立てる際には、両国で発生する「通関手続き」や「国内配送」も含めたトータル物流日数を考慮することが重要です。
まずは、取引先と余裕を持ったスケジュールを確保し、現地のフォワーダーと密に連絡を取り合うことから始めましょう。
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- 市場の現実的な可能性|貴社商品のカテゴリーにおける競合・価格帯・消費者動向の概況
- 最適な流通チャネルの選定|小売、卸、EC、越境ECなど、貴社のリソースに合わせたルート提案
- 許認可・規制の全体像|化粧品等の輸出に必要な書類やプロセスの実務的な整理
- 物流・コストの可視化|輸送費、関税、保管、配送までのフローと想定コストの概算
- リスクの優先順位付け|初取引でハマりやすい罠を回避するための具体的アクション・失敗事例
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